30代女性の食生活変化と不足栄養素|昭和・平成・令和の料理比較と栄養バランス

年齢を重ねるにつれて「なんとなく疲れやすい」「肌や髪の変化を感じる」ことはありませんか?
その背景には、昭和・平成・令和と時代とともに移り変わってきた食生活の変化が関係している可能性があります。
本記事では、
- 30代女性を中心とした食生活の変化(昭和・平成・令和別)
- 公的統計に基づく不足しやすい栄養素
- 朝・昼・夜それぞれの不足傾向
- 昭和によく食べられていた料理と栄養素
をわかりやすくご紹介します。
1. 30代女性に見る昭和・平成・令和の食生活変化
昭和(〜1970年代頃)
-
朝食:ご飯・味噌汁・魚・漬物など、一汁三菜の和定食スタイル。自然に多品目を摂取できる傾向【1】
ご飯・味噌汁・魚・漬物など、一汁三菜の和食 -
昼食:家庭での弁当や自宅調理が中心で、主食・主菜・副菜が揃いやすい
家庭での弁当や自宅調理 -
夕食:野菜・魚・豆類などが日常的に食卓に登場【1】
野菜・魚・豆類などの料理
平成(1989〜2019年)
-
朝食:パンや洋風メニューが一般化【1】
パンや洋風メニュー -
昼食:外食・コンビニ利用が増加。簡便さを優先する傾向【1】【2】
外食・コンビニ食品 -
夕食:惣菜・冷凍食品の利用が広まり、野菜・食物繊維の摂取が減少傾向【2】
惣菜・冷凍食品
令和(2020年〜現在)
-
朝食:ご飯離れ、菓子パンやシリアルの利用が増加【3】
菓子パン・シリアル -
昼・夕食:在宅勤務増加で自炊率は上昇。ただし野菜摂取量の不足は依然課題【3】
自炊ごはん(野菜摂取量の不足)
2. 30代女性が不足しやすい栄養素(一般傾向)
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」や国民健康・栄養調査によると、以下の栄養素が推奨量を下回る傾向が見られます【4】【5】。
それぞれの栄養素を多く含む食品例もあわせて紹介します。
-
鉄(赤血球の形成に関与)
多く含む食品例:レバー、あさり、カツオ、ほうれん草、ひじき
鉄を多く含む食品例 -
カルシウム(骨や歯の形成をサポート)
多く含む食品例:牛乳、ヨーグルト、小魚(ししゃも・煮干し)、小松菜、チーズ
カルシウムを多く含む食品例 -
ビタミンD(カルシウムの吸収を助ける)
多く含む食品例:鮭、サンマ、サバ、干ししいたけ、卵黄
ビタミンDを多く含む食品例 -
ビタミンB群(エネルギー代謝に関与)
多く含む食品例:豚肉、鶏レバー、卵、納豆、玄米
ビタミンB群を多く含む食品例 -
ビタミンC(皮膚や粘膜の健康維持をサポート)
多く含む食品例:赤ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツ、柿、いちご
ビタミンCを多く含む食品例 -
食物繊維(おなかの調子を整える)
多く含む食品例:ごぼう、さつまいも、大麦、ひじき、納豆
食物繊維を多く含む食品例 -
マグネシウム・カリウム(体内の様々な機能に関与)
多く含む食品例:アーモンド、ひじき、ほうれん草、バナナ、じゃがいも
マグネシウム・カリウムを多く含む食品例
3. 朝・昼・夜ごとの不足傾向(統計的傾向)
時間帯 | 不足傾向が見られる栄養素 |
---|---|
朝食 | たんぱく質、鉄、ビタミンB群、ビタミンC |
昼食 | たんぱく質、鉄、カルシウム、ビタミンD |
夕食 | ビタミンD、カルシウム、ビタミンE、オメガ3脂肪酸 |
※個人差あり。あくまで統計的傾向【4】【5】
4. 昭和でよく食べられていた料理と栄養素

- 鯨肉料理(竜田揚げ・ステーキなど):たんぱく質や鉄、ビタミンB₁₂を含む。
- 麦飯+和定食:麦の食物繊維、小魚や野菜のカルシウム・マグネシウム、漬物の乳酸菌。
- 手作りコロッケ:じゃがいものビタミンCや炭水化物、ひき肉やホワイトソースによるたんぱく質や脂質。
- サバの味噌煮:EPA・DHA。
- ひじきの煮物:鉄・カルシウム。
- おからの炒り煮:食物繊維。
- 酢の物:ミネラル。
5. まとめと食生活改善のヒント
- 昭和から令和までの間に、食事は多様化・簡便化が進む一方、家庭での手作り和食は減少傾向。
- 30代女性は統計的に、鉄・カルシウム・ビタミンD・食物繊維などが不足しやすい。
- 完璧を目指す必要はなく、「朝食に+1品」から始め、少しずつ栄養バランスを意識するのがおすすめ。
よくある質問(FAQ)
Q. 30代女性が不足しやすい栄養素は?
A. 厚生労働省の統計では、鉄・カルシウム・ビタミンD・食物繊維などが推奨量を下回る傾向があります。
Q. 昭和と現代の食生活で一番変わった点は?
A. 外食や加工食品の利用が増え、野菜・魚・豆類などを食べる機会が減少しています。
参考文献:
【1】農林水産省「日本の食文化」
【2】農林水産省 食生活データ調査
【3】厚生労働省 国民健康・栄養調査(2020年以降)
【4】厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
【5】厚生労働省「国民健康・栄養調査」